7000万円の借り入れを自宅で育児休暇を送りながら完済した経営手法
あなたにとって、ウェブマーケティングとはどんなイメージですか?広告の一種のような感じですか?
ちなみに私にとってはウェブマーケティングは『神さま』です。
何を大げさなと思われるでしょう。
でもその『神さま』は実際に、私の借金を返済してくれた上に、5年間もの育児休暇を与えてくれたのです。
2005年頃のことですが、私の会社は集客の方法に行き詰っていました。
紙媒体広告も営業活動もどちらもうまくいっていませんでした。
ピンチのときには誰でも広告費を削減しようとしてしまうものですが、私もそんな努力をしていました。
でもその努力は報われず、会社の収益はどんどん悪化していきました。
減らした広告費と一緒に仕事も減っていくという悪循環に、完全に陥っていました。
最悪の時には、毎月200万円が口座からなくなっていくという怖い思いをしました。
ウェブマーケティング、いや新しい経営スタイルとの出会い
そんなときに偶然にも出会ったのがウェブマーケティングでした。
きっかけはいつもいく定食屋さんで、となりに座っていた人から強く薦められたことでした。
衝撃だったのは、ウェブマーケティング以上に彼のビジネススタイルでした。
私が月給100万円を得るために固定経費600万円の事業を背負っていたのに対して、彼は自宅にいながらインターネットショップを構え、固定費をほとんどかけずに私と同じような生活をしていました。
いや、正確に言えば、私と同じではなかったですね。
彼は毎日自由にエキサイティングに仕事を楽しみ、毎晩楽しく友達と飲み歩き、海外旅行を楽しみ、なによりも私よりずっと幸せそうに生きていました。
社長業を楽しんではいなかった私には、羨ましさを通り越して「なんて先進的なんだ」と思えました。
ちょうどそのころ私にも子供が生まれ、それは「今後の人生、自分はどう生きたいのか?」ということを考え直す機会になりました。
それまでの私は、今になって思えばですが、自分らしくない目標を立てていました。
『年商○億円、従業員数○名!』というビジネスセミナーやビジネス書そのままの目標です。
それが間違っていたわけではないと思いますが、「売上げの大きさだけを追い求めるのは、自分にとっては無意味だな」と思うようになりました。
そして、できるだけ身軽なままで大きな利益を上げることが、新たな理想となりました。
しかも一度新しい方向を向いてしまうと歯止めが利かなくなってしまい、
「心から楽しめる仕事がしたい」
「嫌だなと感じる仕事はしたくない」
「家族との時間を大事にしたい」
「しかも経済的な自由も得たい」
などと、どんどんエスカレートしていってしまいました。
贅沢だな、とは思いましたが、でもそれが正直な気持ちでした。
男の、社長の、育児休暇は可能だった
それ以来私の目標は、「事業規模を縮小し、新しい価値をもたせて売却し、自由になる。しかも育児休暇を送りながら。」という非常識なものになりました。
非常識なのは自分でも理解していたので、まずは生活スタイルは変えるところから着手しました。
もっていた高級車を手放し、家族で小さなアパートへ引越し、万一の失敗も想定して生活をできる限り縮小しました。
少し惨めな気持ちにもなりましたが、そのころには一刻も早く『育児休暇』を実現したい気持ちでいっぱいでした。
会社経営者が育児休暇をとるなど、理解を示してくれる人は周りにいませんでしたが、そういう障害は気にならないほど、頭の中はその目標でいっぱいでした。
それからの私は寝る間も惜しんでウェブマーケティングを構築しました。
目標は『私がいなくてもまわる仕組み』を作り上げることでした。
それは単に売上げが増えればいいということではありませんでした。
スタッフが無理なく続けられ、楽しく本業に集中でき、かつ満足いく収入を得てもらえる、ということも同時に実現する必要がありました。
最初は「普通に売上げをあげるだけでも難しいなあ・・」と感じたこともありましたが、あるレベルを超えてからはとても楽になっていきました。
以前鬼の朝礼をやっていた私は消え、スタッフとの関係も改善していきました。
そして2006年のある日、私は家族全員で、自分の会社がある神奈川県藤沢市から長野県の山奥に、育児休暇のために無期限で移住しました。
移住したとき、持っていたお金はウェブマーケティングの研究のためにほとんど使い果たしていました。
しかもそれ以前につくってしまった借入れもまだ3000万円ほど残っていました。
毎月の返済も60万円ほどあったので、生活費と合わせて、作り上げた仕組みがなんとか賄ってくれるだろうというレベルでした。
でも移住には自分なりのタイムリミットがあって、下の子供が幼稚園に入る時期は逃したくありませんでした。
というのも、上の子が3才になるまで、私は家でいつも機嫌が悪く理不尽に振舞うこともあり、そんな自分が本当に嫌だったからです。
だから上の子には少し間に合わなかったけれど「なんとか償いたい」(ごめん!涙)、そして下の子には「絶対に愛情(私にもあるはずの)を伝える」、と決めていました。
結果的に育児休暇は素晴らしい体験となりました。
そして、結局心配していたことは何も起こりませんでした。
2年たったある日、自分の会社を訪れてみると、それはそこにありました。(・・・冗談です。電話とメールで毎月の報告は受けていました)
その間、あれだけあった借り入れは一日の遅れもなく返済されていて(当たり前ですが)、スタッフのみんなへ十分な報酬を払ったあと、私にも十分な報酬がありました。
ちなみに『育メン生活』は基本的には今でも続いていて、今日も子供たちが学校から帰ってくるのを家で迎えます。
零細企業でもできた『事業譲渡』というゴール
その後私のビジネスはどうなったか?
今では私も、そして私のそんな変わった考えに最後までついて来てくれたビジネスパートナーの女性も、充実した生活を送っています。
以前は2つあった店舗はもうありません。お店はインターネット上にあるだけです。
彼女は趣味に近い大好きな仕事を、自宅をベースとしながら楽しんでいます。
そして先日聞いた話では、現在の彼女の月収は70~80万円に達しているということでした。
でも私は彼女の正確な収入の額を知りません。
なぜなら私はその事業を売却譲渡したからです。
事業は規模を大幅に縮小し、インターネットをベースにして構造改革を施した結果、収益性と安定性は逆に上がりました。
そして私が事業を売りに出したときには、合計5社からも引き合いがありました。
そのうちの2社は、なんと一部上場しているIT企業でした。
一商店だった時には考えられないことでした。
私の周りでは、事業の縮小を褒めてくれる人はあまりいなかったので、実際に社会に認められてとても嬉しかったです。
そうやって私は十分に満足のいく金額で事業を売却することができました。
ついに私は、借金からも会社経営からも自由になったのです。
ちなみに私が事業を始めたきっかけは、実家の負債を一部背負ったことでした。
待ったなしの返済をなんとかするために始めた会社経営だったので、自分がその仕事をやりたいのかどうか、そもそも好きなのかどうかすら、考えませんでした。
当時の自分の力では借金はどんどん増えてしまい、結果的に解決までに10年以上かかってしまいました。
でも自由になった今は、「大事なことを学んだな」と素直に思っています。
何を学んだのか、簡単に言うと、「二度とやりたくない」笑。シンプルですね。
でも不思議なもので、そうなると逆にやりたいことも明確になってくるようで、今はとても楽しいです。
オーガニックマーケティングで健康的な事業経営を
私を救ってくれたウェブマーケティングは、同業他社にそのノウハウを教え始めたのをきっかけに、いつの間にか、経営コンサルティングという私の新しい仕事のひとつになりました。
その後、多くのクライアントのみなさんとのセッションの中で磨かれたこの手法は、今も進化しています。
この手法の特徴は、瞬間的な売り上げの増加よりも安定性を重視することです。
以前に育児休暇を実現するために、『無理をせずにありのままで安定して長く続くこと』を目指したところから始まった考え方です。
ありのままの自分(会社を、社長を、スタッフを、)をネットを通して表現すると、必然的にありのままの自分を好きな人たちがどこからともなく集まってきます。
「あなただから頼みたい!」というお客さんの仕事をするのは、職種はなんであれ楽しいものです。
「だれでもいいけどあなたが安くしてくれるなら」という仕事よりも(笑)。
そうやって集まってくる仕事は、健康的に業績を安定させてくれます。(夜も眠れます)
そんな仕事のスタイルを事業として成立させるために、最新のウェブマーケティングを徹底的に使いこなしますが、それは目的ではなくあくまでも手段です。
しかも自分の時間や自由を奪うものではないやり方に落とし込みます。
毎日楽しんで仕事に取り組み、それを表現することによってまた新たなお客さんとの出会いにつながっていく・・・そんなサイクルに入ることを目指します。
周りを見渡してみても、仕事や会社経営を自由に楽しみながら、しかも経済的にも満たされている人たちには共通している、新しい感覚ではないかと思います。
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